惑星と共鳴し運命をダイナミックに刷新する加速装置
ゴングが放出する音（空気振動）の情報構造は極めて複雑性に富んで奥深く、知的好奇心が刺激され続ける魅力があります。演奏する度に新しい発見があり、奏者と聴き手とが深い魂の領域で共鳴し合い、総合芸術をともに創り上げていく趣さえあります。音楽家や芸術家、治療家だけでなく、科学者や数学者までも虜にする音（振動）の持つ真の力とは一体何でしょうか。
ゴングは特に複数枚を同時空間上で奏でることで豊かな倍音を発生させる場合、人間の可聴域（20kHz）を遥に超えた強力な超高周波が出現していると考えられます。この超高周波は聴覚系に送り込んでもほとんど意味はなく、体表面（皮膚）で受容された時に初めて効果が出現するとされています。ゴングの振動を体験した人の多くが「全身が包まれるような安心感があった」「音を聞くというより全身で振動のシャワーを浴びたようだった」といった感想をお持ちになる由縁かと思われます。
生命科学のアプローチを導入した音響工学の最新知見は超高周波と人間の生理活性に言及し、遺伝学・分子生物学レベルでの議論が盛んです。高周波と体内で生合成される生理活性物質との相関関係に着目し、音環境のデザインや人間生活の質的向上を目指す現場的・実践的な様々な取り組みにも応用され始めており、目に見える成果が出てきています。
しかし、音（振動）の可能性はそれらに留まらず、もっと深淵で壮大な世界が広がると感じます。
古来から宗教・哲学・芸術は人間と宇宙とのつながり、神人合一の境地を追求してきました。ここで言う神とは擬人化されたものではなく、巨きな自然の力と考えた場合、神人合一の追求とは、人間が生来的に持つ鋭敏な五感・直観を駆使し、自然の天壌無窮な力を感受し、心・身体・魂をより高度な状態に導いていくための探求・実践の方法論であるとも思われます。
秘教的な文書の中には人間の能力・可能性を拓いていく上で、宇宙的な法則との相関関係の視点で音（振動）が果たす役割について論じられており、言葉にしがたい大きなスケールを感じます。
もし、音（振動）が宇宙と人間をつなぐ架け橋のような存在として認識されていたとしたら、それはどのように解釈すれば良いのでしょうか。
スイスの世界最高峰のシンバル・ゴングの製造メーカーであるパイステ社は類まれなインスピレーションと優秀な頭脳を結集させて惑星ゴング（Planet Gong）シリーズを研究開発・製品化に成功し、1980年代後半から世に出しています。
惑星ゴングは、太陽、月、地球、水星、金星、火星など太陽系の惑星の軌道の性質に基づき、自然な調和法則に従い、人間の可聴域に変換・調律されています。そのため、惑星ゴングを奏でる事で天体の周期と調和して演奏者、聴き手の細胞・身体・精神・魂のレベルで共鳴します。これは古代より伝わる「球体の音楽」と言えるでしょう。惑星ゴングの音色は極めて神秘的で、深遠な雰囲気を聴き手に伝えます。
惑星と人間が共鳴するための橋渡し役を担う存在がゴングという考え方ですが、それらの機能・効果に対して矛盾なく厳密に説明するための論理展開には困難を伴い、未だ科学的に十分客観出来る水準とは言い難いかもしれません。
しかし、人間は論理構造が判然としない場合でも知覚をすることが出来ます。数千人を超えるゴングセッションを経て「ゴングの振動により、言語化は難しいが、人間が惑星と共鳴している感覚は確かにあるし、その時、運命のダイナミックな刷新が起きるようだ。ゴングは人間を進化させ、人生を加速・飛躍させる力を持つ装置である」と現場ベースでこのような見解に至っています。
そして、ゴングの強力な浄化作用でネガティブな要素を払いながら、生物進化の過程で遺伝子に蓄積してきた情報を呼び覚まし、人生をより創造的で活力ある主体として切り拓いていく力を与えるようである、と。
“古代の賢者達は《全》の本質に目を向け、神々が宿ることを願って神殿や聖像を作った。魂の本質とは共鳴しやすいものである。それ故、神に共鳴するものを作り、その一部を受け取る事が出来れば全てのものは容易に魂は受け取ることが出来るだろう。神に共鳴するものとは何か。それは反射光を捉える鏡のようなものである。“（古代エジプトの哲学者プロティノスの言葉）
現代は人間の魂が宇宙に積極的に感覚を向けようとする時代に入っているのではないでしょうか。
そう考えると、ゴングの振動を特別な場やハレの日の表現のみならず日常生活に取り入れ、自らを振動で日々浄化・活性化させ、細胞さらには遺伝子レベルで生命構造を整えていくことが時代の希求かもしれません。
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